第3回【S70’s】 経営者勉強会 レポート

4月8日午後7時より、ISO横浜にて第3回【S70’s】を開催しました。
震災により開催が危ぶまれましたが、震災後のこんな時期だからこそ集まろうということで、多くの方にご参加頂きました。

急遽テーマを変更し
震災、原発事故とこれからの日本経済
~我々世代の果たすべき役割は?

ということで、ディスカッションしました。

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弁護士 三谷淳(三谷総合法律事務所代表弁護士)
http://www.mitani-law.com/

今回の地震で最初の感情は国家に対する「強い怒り」でした。国民が安心、安心して生活するという国家としての最低限のサービスが提供されてないではないかと。
次に来た感情が、自分たちも国家の一部であるという「強い当事者意識」でした。国家がこのような危機的状況に陥ったのは自分たちのせいであると。これまで原子力政策に無関心で、ただただ原子力の恩恵にあずかっていたのが自分たちであるということです。
そして、今ある感情は、これからの日本は自分たちの世代が作っていくという「強い決意」です。元々極限まで借金をしていた国が、壊滅的なダメージを受けた。これから我々世代は必死に稼ぎまくって、それを必死に納税しまくって、国の借金を返していくしかないのでしょう。

そこまで考えて、では自分のやるべきことは何か。多額の義援金など出せませんから、これまで2週間で
避難所へ出向き、出張法律相談
事務所で電話、メールによる震災無料法律相談
横浜弁護士会での被災者ホットラインなどに取り組んでいます。また、東京電力の責任をどのように追及していくべきかということで、
計画停電に伴う損害賠償請求

について、法律構成などを研究しているところです。

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大坪正人
株式会社由紀精密常務取締役
http://www.yukiseimitsu.co.jp/index.html
(精密部品加工)
計画停電の工場への影響がNHKのクローズアップ現代で取り上げられましたが、実際は様々な工夫により、ほとんど影響なく操業しています。計画停電をきっかけに、社員のモチベーションが上がったというのが正直なところです。
節電に対する正しい知識が必要です。ピーク時の消費電力を抑えるのが目的ですから、深夜などに明かりを消して節電しても意味がありません。当社では、深夜に工場を稼働させることにより、計画停電を乗り切りました。ただ、労働基準法のしばりを何とかして欲しいです。
電気自動車も、電力不足だと活躍できないという話もありますが、実際は夜間の電気で充電することができるので、非常に有効な乗り物です。
電気は効率よく貯めることができないというのが大きな課題です。また、原子力は非常に単価当たりの発電効率が良く、これに代わる発電システムというとなかなか難しい。位置エネルギーによる発電、あるいは地熱(マグマ熱)による発電などを研究しています。

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石原誠司
株式会社石原工務店代表取締役
http://isikou.co.jp/index.html
地震により資材が止まり、建築はいったんストップした感があります。
震災をきっかけに、顧客をまわり、無料耐震診断などをしており、非常に喜ばれて、別の達成感があります。
また、太陽光発電などの展示会を積極的に行っています。展示会では、非常に少数ですが、こんな時期に展示会などを行うのは不謹慎だというような意見があるようです。しかし、過度な自粛は経済的にマイナスで良くないと思います。

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間下直晃
株式会社ブイキューブ代表取締役社長
http://www.vcube.co.jp/
現在は、テレビ会議システムを主力商品としています。
震災で電話回線はパンクしましたが、インターネット環境は問題なく作動しており、ネットの威力を発揮しました。
ボランティアということで、被災地向けにテレビ会議システムを無償提供しており、安否確認や被災者のメンタルケア、被災状況の遠隔地からの確認などに役立ててもらっています。
地震後は従業員を自宅待機にさせた会社もありますが、当社は元々システムが整っているので、在宅勤務の形をとることにより、業務自体は止めていません。
無駄な移動を減らすことによりコストやリスクを減らすことを顧客に理解してもらういい機会で、売上げを伸ばすチャンスと捉えています。

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初参加ご挨拶
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小川巧祐
小川保険事務所
車の整備の仕事から、三井住友海上の保険の学校に通い、代理店として独立しました。今後ともよろしくお願い致します。

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  • 小川巧祐 (小川保険事務所)